これだけは注意!賃貸問題に詳しい弁護士が語る「シェアハウスを借りるときのチェック事項」

2017-12-22

シェアハウスに住みたいと憧れをいだく方が増える一方で、「いろいろとトラブルもあるのでは?」と不安の声も耳にします。そこで今回は、不動産に関する多くのトラブルを解決してきた「みずほ法律事務所」の代表弁護士の三平聡史さんに、法律家という立場から話を伺ってきました。

▼三平聡史弁護士プロフィール

年間1,500件以上の問い合わせを受ける「みずほ法律事務所」の代表弁護士。15年間のキャリアの中でさまざまなトラブルと向き合ってきた傍ら、著書を出版したりテレビ出演や講演会をしたりと、幅広く活躍しています。

シェアハウスで起こるさまざまなトラブル

シェアハウスに関する問い合わせには、どのような内容が多いのでしょうか。

「シェアハウスで起こるトラブルは、大きく『契約に関するトラブル』『施設・設備に関するトラブル』『シェアメイトとのトラブル』の3種類に分けられると思います。一つ目の『契約に関するトラブル』は、例えば『3カ月で退去しようとしたら6カ月分の賃貸料を請求された』『契約期間満了後、延長のお願いをしたら、敷金・礼金・仲介手数料など、初期契約時と同様の支払いを求められた』といった内容です。二つ目の『施設・設備に関するトラブル』は、『リビングでシェアメイトとパーティをしようと思ったら、21時以降は使用禁止だった』『庭でBBQをしようと思ったら、庭での火器の使用はNGだった』『共有のリビングが汚いけれど誰も掃除しない』『自分の部屋だけWi-Fiがつながりにくい』といった内容です。三つ目の『シェアメイトとのトラブル』は、『入浴時間が長すぎる人がいてお風呂に入れない』『物がなくなった』『隣の部屋の物音がうるさい』などがあげられます。」

ほとんどのトラブルは契約前に回避可能!

これらのトラブルは、どのように回避できるのでしょうか。

「トラブルのほとんどは、実はシェアハウスに入居する前に回避できます。例えば、『契約に関するトラブル』として先ほど例にあげたのは、どちらも契約形態が『定期借家契約』だったことが原因です。賃貸借契約には『普通借家契約』と『定期借家契約』の2種類があり、それぞれ契約期間が異なります。『普通借家契約』の場合、契約期間は1年以上で家主が決めることができます。2年契約という物件が多いですね。基本的には家主の特別な理由がない限り契約更新もでき、逆に途中で解約することも可能です。一方、『定期借家契約』は、例えば数年後に取り壊す予定の建物を一時的に貸しているケースなどに用いられるため、基本的には契約の更新ができません。もしも入居期間を延長できるとしても再度契約し直す必要があり、敷金・礼金・仲介手数料など、初期契約時と同様の費用が必要になります。また、途中で退去する場合でも当初契約した入居期間の賃料を支払う必要があります。こういったトラブルはシェアハウス以外の賃貸物件でもありますが、シェアハウスの場合は「初期費用が安くて短期入居OK!」というイメージが先行してしまい、契約内容をよく確認せずに契約してしまいがちなのかもしれません。管理会社にも説明責任はありますが、借りる側も契約書の内容をしっかり確認することが大切です。」

「続いて、『施設・設備に関するトラブル』ですが、設備については物件によって家主や管理会社が定めたルールがあります。しかし、ルールのすべてが契約書に記載されているとは限りません。特に、リビングや庭、キッチンといった共有部の使い方については、シェアハウス内でローカルルールが生まれている場合もあります。また、共有部の掃除や、洗剤やトイレットペーパーといった消耗品の補充を誰が行うかも含めて、入居前に管理会社に確認しておくことが大切です。その上で入居して、定めたルールに則っていなければ借主の契約不履行となり、家主や管理会社に申し出ることができます。Wi-Fiのつながり具合なども、内見の際にチェックさせてもらうのがよいかもしれません。」

「『シェアメイトとのトラブル』については、シェアメイトにどんな人がいるのかを事前にチェックすることは難しいですが、二つのタイミングで確認できると思います。一つは、シェアハウスで内覧会を兼ねたイベントを行っている場合があるので、そういったものに参加します。もう一つは、内見で様子を確認します。なお、『入浴時間が長すぎる人がいてお風呂に入れない』といったトラブルは、シェアメイトに責任があるように聞こえますが、そもそも入居者数に対してお風呂の数が少なすぎる場合はシェアハウスの設備や構造そのものに問題があるといえます。そういった点も間取りや内見で確認しておけば、トラブルを事前に防ぐことができます。」

シェアハウスを借りる前のチェック事項

シェアハウスでのトラブルを防ぎ、快適な生活を実現するためには、入居前のチェックが大切です。三平弁護士からお聞きした内容を基に、チェック項目をまとめました。

チェック項目 チェックポイント 確認するタイミング
・普通借家契約か定期借家契約か
・契約期間
・更新の可否
・普通借家契約か定期借家契約か
・契約期間
・更新の可否
契約時に管理会社に確認
共有部の使い方は? ・曜日・時間帯の決まり
・火器の使用制限
・喫煙箇所
契約時に管理会社に確認
共有部の清掃は? ・清掃業者が行うか、入居者が行うか 契約時に管理会社に確認
共有部の消耗品は? ・誰が消耗品を購入し、補充するか (洗剤、石鹸、トイレットペーパーなど) 契約時に管理会社に確認
Wi-Fiはつながるか? ・部屋によってつながりにくいこともある 内見時に確認
騒音は気にならない? ・周辺環境
・壁の厚さ
内見時に確認
お風呂やトイレの数は? ・入居者数に対してお風呂やトイレが少なすぎないか、不動産情報を確認 ネット検索で確認
シェアメイトはどんな人? ・内見で入居者に会えることもある
・管理会社に聞いてみるのもOK!
・内見時に確認
・内覧会などで確認
・管理会社に確認

ぜひこのチェック項目を参考に、物件を探してみてください。そして、もしも何かトラブルがあった際には、プロの法律家に相談しましょう。

みずほ法律事務所:https://www.mc-law.jp/

三平聡史 ツイッター:https://twitter.com/satoshimihira

人気の記事

シェアハウスを探す